レーシングドライバーとして世界を舞台に活躍している野田樹潤(のだじゅじゅ)さん。
通称『Juju』と呼ばれる野田樹潤さんは、つい最近高校を卒業したばかりの18歳ながら、これまで数多くのタイトルを獲得しています。
昨年はイタリアの『ジノックスF2000フォーミュラトロフィー』でシーズン5勝を挙げて、女性として初の年間チャンピオンに輝きました。
そして今年の3月からは国内最高峰レースである全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦していて、史上最年少かつ初の日本人女性ドライバーとして話題になっています。
そんな歴史に名を残す活躍を続ける野田樹潤さんが、普段どんなトレーニングをしてるのかとても気になったので調べてみました。
野田樹潤の筋トレメニューは独特
野田樹潤さんの筋トレメニューを調べたら、過去に放送されたTBSの番組『バース・デイ』の中でトレーニングシーンが少し映っていました。
その時の筋トレメニューは
・ローイングマシンでの有酸素運動
・ハイパーバックエクステンション
・メディスンボールを持ってツイスト
・レッグプレスマシンでのカーフレイズ
・ゴムチューブを使っての首のトレーニング
・プレートを使っての首のトレーニング
この6種類を行っていました。
この中で個人的にレーシングドライバーとして独特だなと思ったメニューがいくつかあります。
ローイングマシンでの有酸素運動
引用元YouTube
有酸素マシンはエアロバイクやウォーキングマシンのように、下半身しか使わないのが多いですが、このローイングマシンは上半身の筋肉も使うため、カロリー消費が大きい上に背中や腕の筋力トレーニングにもなります。
これは体力を養うと同時に、ハンドリング等の車体をコントロールするための筋力をつける狙いもあると思います。
メディスンボールを持ってツイスト
引用元YouTube
レーシングカーの乗車姿勢は自家用車とは全く違い、上半身は仰向けに近い角度で、足は腰より高く上がった体勢になっています。
それと似た体勢を取りながら、重さのあるメディスンボールを左右に動かすことで、ハンドルやアクセル操作に必要な体幹部や股関節まわりの筋肉を鍛えてるわけですね。
レッグプレスマシンでのカーフレイズ
引用元YouTube
通常このマシンはフットプレートに足の裏全体をつけて、膝の曲げ伸ばしを行って太ももやお尻を鍛えるのですが、野田樹潤さんはつま先だけをつけて足首を動かすカーフレイズを行ってました。
このトレーニングではふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋が鍛えられるため、ブレーキを踏みこむための筋力が養われます。
なんとフルブレーキをかける時は90~100㎏の筋力が必要なんだそうです!
ブレーキをしっかり踏めなければ、スピードを上げることも出来ない訳ですので、それだけふくらはぎの筋力は重要なんですね。
ゴムチューブやプレートを使っての首のトレーニング
引用元YouTube
最高時速300㎞近いスピードで走るレースの場合、カーブやブレーキの際に体にかかる負荷は体重の4倍以上になるそうです。
成人の頭の重さは4~6㎏ほどあるので、20㎏を超える負荷が首にかかるということになりますね。
それだけの負荷に耐えられる首を作るために、ゴムチューブやプレートを使って前後左右すべての方向に対してトレーニングを行っているそうです。
レーシングドライバーに必要な筋肉は!
高速で走るレーシングカーを操っている最中、レーシングドライバーの体には常に負荷がかかります。
アクセルやブレーキ、ハンドル操作が主な体の動きになりますが、その際にかかるGだったり、路面からの振動もかなりの負担になるかと思います。
ですのでレーシングドライバーに必要な筋肉は、車体の動きに耐えるための首の筋肉や、ハンドル操作のための腕や体幹部の筋肉、握力を保つための前腕の筋肉、そしてアクセルやブレーキ操作を行うための下半身の筋肉など、全身隅々にまで及びます。
そしてそれらの筋肉を状況に応じて素早く動かすためのパワーも養い、なおかつ必要以上に筋肉をつけて体重が増えすぎないように気を配ることも必要みたいですね。
ムキムキの筋肉はいらない
野田樹潤さんは中学1年生の時からブログを書いていて、トレーニングについて書かれている記事もいくつかありました。
野田樹潤さんが中学生の頃トレーニングメニューはお母さんが考えていたそうです。
走ること以外のトレーニングは、お母さんと一緒に、いつも遊びみたいな感じでやっています。
お母さんは、元バレエダンサーで、体をきたえるやり方にくわしいんです。
(中略)
レーサーにはムキムキの筋肉は必要ないみたいですけど、サーキットを走る練習や、ふだんのトレーニングって大切だなって思います。
引用元Juju(野田樹潤)ブログ
こちらは約4年前の写真で、家でできる種目としてダンベルを使ったトレーニングを紹介していました。
これまでは、体の成長のほう大切にしていたので、あまり必要のない筋肉はつけないように、自分の体重を利用したりして、体幹を鍛えるようなトレーニングをやってきました。
でも、今はだいぶ身長も伸びてきたので、よりパワーをつけるようなトレーニングに変えています。
ウエイトを使って、筋肉をいじめるようなトレーニングですね。
あとは、トレーナーの方などに首に負担をかけるのを手伝ってもらって、首の筋肉を鍛えたり。
トレーニングの時間はだいたい2時間くらいかな?
引用元Juju(野田樹潤)ブログ
2時間のトレーニング時間はかなり長い方ですので、それだけたくさんの種目数で全身を鍛えているのだと思います。
これまでの女性初や、最年少記録の陰には、地道なトレーニングの成果が出てるのは間違いないですね。
今回初めてスーパーフォーミュラに参戦するにあたっても、野田樹潤さんのフィジカルを心配する声もあったそうですが、フィジカル面は担当エンジニアも感心するほどだったそうです。
ちなみに、野田樹潤さんはレーシングカーを運転する際、体にかかるGを受け流すという特技を身に着けていて、その分体力の消耗を抑えながらレース戦うことができるそうです。
そういった技術は筋力不足を補うことができますので、きっと今後女性ドライバーが活躍していくためのヒントになるのではないかと思いました。
まとめ
今回はレーシングドライバーの野田樹潤(Juju)さんの筋トレメニューを紹介しました。
動画や写真に写ってたのは全体の一部だと思いますが、どの種目もしっかりと目的を持って行っているのがよく伝わってきました
筋トレはただ決められた回数をこなすよりも、何のために行ってるかを意識して種目を行うことがとても大切です。
そのことを野田樹潤さんのトレーニング風景を見てあらためて気付かされました。
今年のシーズンはまだ始まったばかりですので、今後の成長と活躍を楽しみにしています!
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